M&AJFEスチール(東京都千代田区)は3日、インド鉄鋼大手JSWスチールの子会社に2700億円出資し、合弁事業を開始する発表した。出資する子会社は高炉1基を持つ一貫製鉄所で、JFEは国内2か所に続く3か所目の生産拠点と位置付け、海外事業の拡大を目指す。
出資するのはJSWグループが100%出資している「Bhushan Power&Steel」(BPSL)で、出資によって同社の株式50%を取得する。BPSLはインド東部のオディシャ州に粗鋼の年間生産量450万トンの製鉄所を持っており、主に薄板や棒鋼、線材を製造し、インド東部および北部を中心にした幅広い販売網もある。売上高は昨年度3600億円だった。
来年からは新たな鉱山で操業を開始する予定になっており、2030年には1000万トン規模にまで生産量を拡大する計画を立てている。さらに将来的には1500万トン規模まで拡張することも検討している。

(出所:JFEスチール)
JFEは、長期ビジョンとして35年度に鉄鋼事業セグメントで利益5000億円を達成することを目標に掲げており、海外事業収益2000億円を目指している。
今後、JFEの技術力とJSWの運営能力を融合させ、高付加価値品の製造拡大や生産性向上を図り、成長スピードが著しいインド市場での鉄鋼需要をいち早く捕捉し、早期の収益確保につなげるとしている。
JFEは、09年にJSWと戦略包括提携契約を結んで、その後、資本参加。自動車用鋼板や無方向性電磁鋼板の製造技術供与、方向性電磁鋼板製造での合弁事業などさまざまな提携や協力に取り組んできた。
JFEスチールの広瀬政之社長は「両社の関係は新たなフェーズを迎えた。製鉄所を共同運営することは、両社のさらなる成長に寄与するだけでなく、インド鉄鋼業界の発展にも大きく貢献すると確信している」などとするコメントを発表した。
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