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神奈川で中小物流のDX基盤検討へ、8者連携

2026年1月19日 (月)

調査・データEC(電子商取引)の拡大や人手不足、脱炭素対応といった構造課題を背景に、中小物流事業者の高度化を目指す取り組みが神奈川で始動した。物流サービスを手がけるPURELOGI(ピュアロジ、東京都港区)とKPMGコンサルティング(東京都千代田区)は19日、国土交通省の「地域連携モーダルシフト等促進事業」として採択された「神奈川中小物流事業者地域連携モーダルシフト事業」に参画し、地域物流のDX(デジタルトランスフォーメーション)基盤モデル構築を支援すると発表した。

同事業は、担い手不足やカーボンニュートラル対応などに直面する物流事業者を対象に、地域連携によるモーダルシフトや共同輸配送の実装を後押しするもの。神奈川県内、とりわけ横浜市周辺には中小規模の物流事業者が多数集積する一方、ECの発展により多品目・小ロットへの対応が常態化し、個社ごとに業務が分断されたままDXが進んでいないという課題があった。加えて、トラックドライバー不足により輸送力の制約や物流コスト上昇への懸念も強まっている。

こうした状況を踏まえ、自治体や荷主、運送・倉庫事業者などが参画し、PURELOGIを幹事社とする「神奈川中小物流事業者地域連携モーダルシフト検討協議会」を設立。KPMGコンサルティングは協議会の運営を支援するとともに、中小物流事業者や荷主へのアンケート・ヒアリングを通じた現状把握や、業務プロセスの可視化、課題整理を担う。

検討内容には、RFIDを活用した在庫管理、トラックの位置情報(GPS)と連動した流通経路や物流量の把握、倉庫内ロボットとのデータ連携などが含まれる。輸送、保管、出荷といった各工程の情報を横断的に可視化し、複数事業者が共同で利用可能なワンストップ型の物流DX基盤モデルを構築することを目指す。

想定される効果として、現状、月初の繁忙期(毎月1-10日)には1日あたり3台前後、1時間程度の待機が発生しているが、車両位置情報の活用や荷受け調整の高度化により、待機時間を80%削減できる可能性があるとみる。また、GPSを活用した稼働時間管理により、運行の平準化や共同輸配送への展開も視野に入る。

倉庫業務では、1拠点あたり年間5000ピースの荷物受け入れに伴う検品作業に、これまで延べ14時間×2人×2回(入出荷)を要していたが、RFIDやデータ連携の導入により、作業時間を80%削減できると試算する。人手依存の工程を減らすことで、省人化と品質安定の両立を図る狙いだ。

協議会にはPURELOGIのほか、ヤマセイ商事(埼玉県富士見市)、ズイカインターナショナル(長野県山ノ内町)、THE組(東京都豊島区)、TRAVALO JAPAN(トラヴァーロジャパン、同)が参画。横浜未来機構や神奈川県ロボット実装促進センター、神奈川県産業労働局産業部産業振興課がオブザーバーとして関与する。中小物流向けDXとモーダルシフトを一体で検討する地域モデルとして、他地域への横展開も視野に入る。

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