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港湾運送の価格交渉に指針、無償慣行是正へ

2026年4月2日 (木)
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行政・団体国土交通省港湾局は1日、港湾運送事業における取引環境の改善を目的に「適正取引推進のためのガイドライン」を策定したと発表した。人手不足や労働環境の厳しさ、物価上昇を背景に、運賃・料金の適正な収受と価格転嫁を進める狙いだ。

港湾運送では、原価を提示しても低運賃を一方的に設定される、値上げ協議に応じない、附帯作業が無償扱いとなるなどの商慣行が課題となってきた。ガイドラインはこうした問題を整理し、法令違反となり得る行為と望ましい取引形態を明示した。

具体的には、運賃・料金は原価に基づく協議を原則とし、委託側は真摯に交渉に応じることを求めた。一方的な値引き要請に対しては根拠の提示を求めるべきとし、原価割れ運賃への対応是正を促す。また、船舶遅延時の待機費用や、コンテナ移動など附帯業務の対価、キャンセル・変更時の費用負担などを契約書に明記することを推奨した。

加えて、コンテナヤード(CY)の長期無償保管や、所定外労働に対する割増未払いといった実務上の論点にも踏み込み、船社や荷主に対して費用負担の適正化を求めた。労働環境改善の観点から、作業時間変更時の事前連絡や、時間外作業の調整も重要な項目として位置づけた。

今後は業界団体による自主行動計画の策定や、荷主・船社を含めた情報共有の強化が求められる。港湾は国際物流の基盤であり、価格決定の歪みはそのまま担い手不足やサービス低下に直結する。ガイドラインは法的拘束力を持たないが、取適法や独禁法と組み合わせた「面的執行」の一環として、無償慣行の是正と価格転嫁の実効性が問われる局面に入った。

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