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興和、インド・アダニグループと包括提携

2011年1月28日 (金)

荷主ムンドラ港興和は28日、アダニグループとの間で、日本とインドでの事業展開で包括的事業提携を行うことに合意した。

 

提携により、興和はアダニを日本企業に紹介していく先導役として活動し、アダニが日本で販売する物資、資材は興和を販売窓口として、アダニが調達する日本製の設備機器、資材は興和を供給窓口としていく。また、アダニが進める港湾インフラ開発・電力発電事業・石炭の鉱山開発・輸送分野で、インド事業の拡大を図る。

 

両社は、日本、インドでの事業展開を加速、強固にするためには、それぞれの経営リソースの強みを活かして相互を補完する包括的事業提携が有効との認識で一致し、合意に至った。

 

アダニは、自社鉱山開発で石炭を調達し、保有する船舶を利用して輸送し、同社が開発した港湾を利用して、同社の火力発電所で発電するといった「バリューサプライチェーン」を強みに、経済メリットを実現した港湾をベースにしたインフラ整備事業や、電力事業をインド、グジャラート州を最大の基盤として展開している。

 

一方、興和の商事部門ではヨード・リチウムなどの化学品を国内と欧米向けに販売しているが、近年は鉄鉱石、ニッケル鉱石、石炭など鉱産物資源のアジア販売事業に取り組んでいる。

 

提携で興和は商事会社として、インド関連の仲介貿易事業の拡大を図り、アダニは環境技術分野でリードする日本製の火力発電所、太陽光発電、タグボートなどの機器調達や、ムンドラ経済開発区への日本企業誘致で興和の協力を得ながら進め、幅広い分野で協業していく方針。

 

このほか、興和は韓進重工業フィリピンが建造する大型ばら積み貨物船ケープ型18万トン級2隻を調達し、アダニの関連会社へ興和から10年間の裸傭船をすることに合意している。