荷主電源開発(Jパワー、東京都中央区)は17日、北海道上ノ国町で同社初となるデータセンター事業を実施すると発表した。最新鋭のGPUを搭載したデータセンターを自社で建設・運用し、生成AIの開発やシミュレーションなどに必要な「計算力」を顧客に販売する。2027年夏のサービス開始を予定する。
「上ノ国データセンター(仮称)プロジェクト」では、40フィートコンテナ、GPU搭載サーバー、冷却設備などを導入する。GPUには「NVIDIA HGX B300」と「NVIDIA RTX PRO 6000 Blackwell Server Edition」を採用し、設計・調達・建設はミライト・ワンが担当する。Jパワーは電力インフラ事業で培った知見を生かし、データセンターの建設から計算力販売までを一貫して手掛ける。

▲上ノ国データセンター(仮称)イメージ(出所:電源開発)
運用には、出資先のモルゲンロットが持つ技術を活用する。「MORGENROT TailorNode」と「MORGENROT Arthur」を活用し、ジョブ(計算処理)管理などを通じてサーバーの高稼働を図る。ジョブ単位の消費電力量を可視化する技術も用い、計算力の利用と再生可能エネルギー電源を連携することで、環境負荷の低減とコストパフォーマンスの両立が期待できるとしている。
立地する上ノ国町は、風力発電を中心に再生可能エネルギーの導入を進めており、2023年度に「ゼロカーボンシティ宣言」を表明している。Jパワーも長年、同地域で風力発電事業を展開してきた。
同社は今回の事業で得る知見を基に、データセンター事業を段階的に拡大する方針。全国の事業拠点や各地域の再生可能エネルギーのポテンシャルを踏まえ、今後の展開を検討する。計算負荷を時間的または空間的に移動させる「ワークロードシフト」の実現可能性についても検証を進める。
さらに、水力、風力、地熱、太陽光などの非化石電源を活用した「グリーンDC」の実現を目指す。全国各地の電源を活用する「環境価値プラットフォーム」の適用を検討し、発電と消費を1時間単位で照合する「Hourly Matching」などを通じて、より透明性の高い環境価値の提供に取り組む。
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