ロジスティクスShippio(東京都港区)は18日、名港海運(名古屋市港区)がAI通関クラウド「Shippio Clear」を導入したと発表した。貿易書類の読み取りや数量計算などをAIで自動化し、通関業務の省力化と属人化の解消を進める。導入後は通関実務の未経験者でも定型業務を担えるようになり、約1カ月でチームの戦力として立ち上がっているという。
通関業務は専門知識が求められる一方、書類からの転記や数量計算など手作業による工程も多い。国際情勢の変化に伴う規制強化や関税ルールの複雑化もあり、経験豊富な担当者への業務集中や、知識・ノウハウの属人化が課題となっている。名港海運でも、繁忙期の残業や専門人材の採用・育成、人事異動時のノウハウ継承を課題としていた。
Shippio ClearはAI-OCRを活用し、フォーマットが統一されていない貿易書類を読み取る。Shippioによると読み取り精度は97%で、品目ごとや総量の自動計算、正誤確認にも対応する。名港海運はAI-OCRの読み取り精度を評価し、定型作業の省力化と属人化しにくい業務体制の構築を目的に導入を決めた。
導入後は書類の読み取りや数量計算などの定型作業を自動化し、経験の浅いスタッフも業務に参加できる体制を構築した。1人当たりの処理件数も増加し、チーム全体の負荷軽減や担当者の心理的負担の削減にもつながっているという。
現在は商品マスターの精査などにも対象を広げ、通関関連データの一元管理に着手している。日々の申告業務の効率化に加え、蓄積データを活用した業務全体の高度化と脱属人化を進める。
Shippio Clearに登録したデータは、NACCS(輸出入・港湾関連情報処理システム)の申告書フォーマットへ自動変換できる。HSコードや原産地情報を含む申告項目の出力にも対応する。名港海運は今後、商品マスターの整備などデータ活用の幅を広げ、担当者がより専門性を要する業務に注力できる環境を目指す。
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