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昭和電工、レアアース磁石用合金工場を増強

2011年7月7日 (木)

拠点・施設昭和電工は6日、ハイブリッド自動車などの駆動モーター、自動車の電動パワーステアリング、ハードディスクドライブのボイスコイルモーターなどに使用されるネオジム系レアアース磁石の原料・磁石用合金の生産能力を増強すると発表した。

 

中国江西省の合弁子会社の現行生産能力を月内に年産2000トンから3000トンに引き上げ、中国での磁石合金の生産能力を内モンゴル自治区包頭(パオトウ)の合弁子会社の年産1000トンと合わせて、年間4000トンとする。

 

自動車向けネオジム系レアアース磁石は、高温下での磁力特性を確保するために希少元素であるジスプロシウムを少量添加する必要があるが、この元素はイオン吸着鉱と呼ばれるレアアース鉱石に含まれており、江西省を中心とする中国南部に偏在している。

 

合弁子会社の中国側パートナー2社は、イオン吸着鉱の鉱山と分離精製と金属製錬工場を保有する中国国内トップクラスのレアアースメーカーで、両社とのパートナーシップにより、同社は今後需要の伸びが見込まれる高性能ネオジム系レアアース磁石用合金の安定供給に努める。また、これらのレアアースの資源保護や有効活用の観点から、今後、磁石用合金に含まれるジスプロシウムの添加量削減にも取り組んでいく。