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輸送コスト削減と長時間運転解消見込む

イオンとサッポロ、中部・九州間でRORO船共同運航

2017年7月21日 (金)

ロジスティクスイオンとサッポログループホールディングスは21日、中部と九州間で24日からRORO船を利用して飲料の共同運航を開始すると発表した。トラックのみで輸送する場合と比べ、大量輸送が可能になるほか、港で積み替え作業を行わなくても陸上と海上を円滑に接続できるようにすることで、イオンは15%、サッポロも6%のコスト削減を見込む。

イオンのプライベートブランド「トップバリュ」商品を製造している福岡県内のメーカーから関東の地域配送センター(RDC)へ搬入するイオングループの飲料物流と、静岡県内で製造し、佐賀県の自社物流センターへ納品するサッポログループの清涼飲料水輸送を組み合わせ、両社の物流子会社であるイオングローバルSCM、サッポログループ物流が国内初のRORO船による共同運航をはじめる。

具体的には、イオン側は福岡県内のトップバリュ生産工場から大分港へ搬入し、毎週土・火曜日23時に出港、RORO船で清水港へ海上ルートによる輸送(日・水曜日着)を行い、西関東RDC・北関東RDCへ商品を納品。サッポロ側は静岡県内のサッポロ委託先工場から清水港へ商品を運び込み、同港を毎週月・金曜日に出港するRORO船で大分港へ輸送、火・土曜日に到着し、佐賀県内の物流センターへトレーラーで納品する。

(出所:イオン、サッポログループホールディングス)

この取り組みにより、両社グループは輸送コストの削減だけでなく、ドライバーの長時間運転を解消するとともに、実車率の向上と効率的な輸送による運行本数の削減でCO2排出量を50%削減。地震などの災害時にはトラック・鉄道に代わる輸送手段として運用する。