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14年度入社式で朝倉社長が訓示

「利益拡大よりプロセス重視したい」、川崎汽船

2014年4月1日 (火)

話題川崎汽船は1日、入社式を開催し、朝倉次郎社長が新入社員に訓示を行った。

■「利益拡大よりプロセス重視したい」(朝倉次郎社長による訓示、要約)
「利益拡大よりプロセス重視したい」、川崎汽船海運業界も、ほかの産業同様に2009年以降、大変厳しい状況に置かれたが、世界経済が緩やかに上向きに転じたことと、当社自身が主体的に構造改革を全社一丸となって押し進めてきた結果、2012年から経営が安定してきた。今年は2012年に策定した中期経営計画Bridge to The Futureの最終年度となるが、この計画を完全に達成することによって当社は再び足腰の強い会社として生まれ変わることができると確信している。

皆さんが入社した2014年は、当社の経営がこれまでの守りから攻めの姿勢へと転じる起点の年になる。ただし、攻めの姿勢とは単に事業規模や利益を拡大することではない。事業規模や利益の拡大はあくまで結果であって、それ自体を目標とはせずに、むしろそこに至るプロセスを今回は重視したいと考えている。

働く人々が充実感や満足感を得られるような会社にすること、株主、顧客に当社の企業価値を充分評価してもらえるような会社にすることが重要だと私は考えている。本年半ばに策定する予定の新経営計画にはそのようなビジョンを組み入れていきたい。

いま我々の事業環境はかつてない早い速度で変化しているが、皆さんにはそれに対応できる柔軟な思考と未来を切り拓く勇気を身につけて欲しい。世界の物流市場で活躍できる人材となることを目指して、語学力を磨き、情報の収集と分析能力を高めるよう地道に努力を重ね、海運人として成長して欲しいと願っている。

陸上総合職新入社員には、今年度は新たな試みとして、2か月間の現場研修を実施する。主に国内外の関係会社などの臨港店の協力のもと、まず現場の仕事を経験してもらう。当社グループが運航する550隻の船腹も現場の地道な努力なしには動かないし、顧客に信頼されるサービスも提供ない。この機会を充分に活用し、多くのことを学んで欲しいと思う。

海上職にとっては、船の上はまさしく現場そのものだ。我々船会社の基盤は船舶の安全運航が第一義であることを肝に銘じ、国際的に通用する技術と知識の習得に努めてほしい。

最後に、ひとつ大事なことを話す。それは、法令順守を徹底してほしいということだ。もちろん社会人として守るべき法令は言うまでもないが、競争法や腐敗防止法など、企業が守るべき法令や社会規範も、社員一人一人が常に注意し、たとえ無意識であっても逸脱することがないよう、徹底していく必要がある。そのことを常に忘れずに、この先仕事に従事してほしい。