調査・データ帝国データバンク(東京都港区)は8日、2026年1-9月のアパレル関連企業の倒産動向調査を発表した。倒産件数は累計210件で、前年同期の212件に続き、2年連続で200件を超える水準となった。業態別では「製造」と「卸」が前年同期を上回った。年間では前年と同水準か、5年連続の増加となる懸念があるとした。
物価高や円安を背景とした仕入れ価格の上昇、外注費の増加といった収益面の悪化に加え、コロナ禍やそれ以前からの有利子負債が負担となり、事業継続を断念する事業者が相次いだ。
業態別では、製造が前年同期比4.0%増の52件、卸が同9.9%増の78件となった。一方、小売は12.1%減の80件だった。製造・仕入れコストの上昇と、価格転嫁が十分に進まない小売価格との板挟みとなっている川中業種が苦戦している。特に製造では、小規模の婦人服や肌着、紳士服、制服などの縫製業者の倒産が目立った。受注先メーカーによる海外への製造拠点移転など外部環境の変化や、焦げ付きの発生から倒産するケースもみられた。
最大の倒産は、婦人・子供向け重衣料のOEM・ODMを手がけていたカフカ(愛知県、7月破産)で、負債は60億4500万円だった。海外工場の外注費が為替変動で上昇したことが、大きな要因のひとつとなった。次いで負債が大きかったのは、婦人服カットソーなどを製造していたドッグ繊維(和歌山県、1月破産)の25億円で、競争力低下により設備投資に見合う受注が得られなかった。
負債上位のうち、PMプロジェクト(東京都、アパレル小売、約21億円)、クローバー(大阪府、アパレル小売、約17億円)、船場管理(大阪府、アパレル卸、16億7400万円)は、いずれも事業を別会社に譲渡し、特別清算で金融債務などを圧縮する第二会社方式での事業再生を選択した。
卸・小売では円安を背景とする業績悪化が増え、コスト上昇による薄利での展開が続くなか、設備投資や運転資金として導入した有利子負債が負担となっている。借入金の返済猶予を受けながら再建を図る企業も多い。帝国データバンクは、原材料高や金利上昇が収益をさらに圧迫すると考えられるとし、年末までの推移が注目されるとした。
調査は1月1日から9月30日までに発生した、負債1000万円以上の法的整理による倒産を対象とした。アパレル関連企業は衣服・その他繊維製品の製造、卸、小売業者とし、カバンや靴、アクセサリーなど服飾雑貨を扱う業者は含まない。
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