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工場完成型採用し短納期・高品質実現

三菱重工、福島第一原発向け汚染水貯蔵タンクを出荷

2014年4月10日 (木)

荷主三菱重工、福島第一原発向け汚染水貯蔵タンクを出荷三菱重工業は10日、福島第一原子力発電所向け汚染水貯蔵タンクの出荷を神戸造船所二見工場(兵庫県明石市)で開始した、と発表した。同発電所向け汚染水貯蔵タンクとしては初の工場完成型タンクで、5月までに10基を出荷する。

今回納入する縦置き溶接構造タンクは炭素鋼製で、直径8.1メートル、高さ15.6メートル、厚さ16ミリ、容量700立方メートル。東京電力では現在、汚染水を貯蔵しているフランジ構造タンクや横置きタンクから、縦置き溶接構造タンクへのリプレースや増設を進めているが、これらのタンクはその一翼を担う。

高い密封性・強度と短納期が求められた今回のタンク製作では、実績が豊富な溶接・加工技術を駆使するとともに、熟練作業員が工場で製作できる工場完成型とすることで、原子力製品としての安定した高い品質と短納期を実現した。

二見工場から出荷したタンクは、海上輸送と原子力発電所の構内輸送を経て同社が据付ける。今回の10基に続き、さらに大型の容量1000立方メートルの縦置き溶接構造タンクを神戸造船所本工場、二見工場で製作中で、これらは6月以降、段階的に出荷する。