調査・データ日本郵船とMTI(東京都千代田区)は4月30日、気象庁地球環境・海洋部、日本無線(東京都三鷹市)と、船舶による波浪スペクトル観測データを活用した共同研究を開始した、と発表した。
日本郵船、MTI、日本無線の3社は、2010年から共同で船舶用レーダーによる波浪スペクトル観測装置の研究開発を進めており、ここで得られた観測データを活用し、波浪モデルの精度向上に寄与することを目的に気象庁と共同研究を行うことになった。
気象庁は、日本沿岸と全世界を対象とした波浪モデルを用いて、波の高さ、周期や向きといった波浪の実況解析と予測を行っているが、この結果と波浪スペクトル観測装置で集めたデータを比較・検証し、波浪予測の精度を向上させる狙い。
日本郵船は「精度の高い波浪予測を実現することで、より安全かつ省エネルギーの運航ルート選定が可能になる」と研究の意義を強調している。