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日陸、タンクコンテナ死亡事故「”報連相”の原則守られず」

2011年3月1日 (火)

話題日陸は2月28日、グループの新潟日陸物流新潟事業所(新潟県北蒲原郡聖籠町)で2月9日に発生したタンクコンテナ事故の原因、再発防止策を発表した。事故は2月9日、新潟事業所の車庫内で発生し、タンクコンテナ内部の低酸素、化学品中毒により、社員1人が死亡、1人が中毒で重体となった。

 

事故の原因について日陸では、タンク内にフランジ止め用ナットが落下するトラブルの発生に際し、「直ちに顧客に報告し指示を仰ぐとともに、社内の関係部署に報告、連絡、相談するという原則が守られなかった」ために、乗務員が空のタンク内に入り、倒れたと説明。このため、事業所の所長が消防署に救急要請後、救助しようとタンク内に入り、低酸素症と化学品中毒症で倒れたとした。

 

さらに、タンクコンテナによる輸送業務に関する同社の基本ルールが社内で十分に通知されず、有機溶剤、酸素欠乏の危険に対する同事業所での認識が欠如していたことも原因に挙げた。同社では、「未洗浄で、しかも酸素濃度未確認のタンク内への立ち入りは、人命に関することであり、当然ながら全面的に禁止していた」としながらも、社内教育、社内通知が不徹底であったとしている。同社は事故発生当日、グループ会社のインターテック(川崎・神戸)を除く全事業所でのタンク内への立入り禁止を全社に対して緊急通知している。

 

再発の防止に向け、同社は(1)酸素欠乏、有機溶剤危険対策(2)業務上行なってはならない「禁止事項」のリストアップと明文化(3)業務手順の整備と順守(4)顧客、社内関係部署への連絡――の4項目を設定。

 

酸素欠乏、有機溶剤危険対策としては、全事業所、全物流センターの所長に対し、漏れなく年度内に「酸素欠乏危険作業主任者」「有機溶剤作業主任者」の資格を取得させるほか、全ての事業所所員、物流センター所員、本社営業部員、本社業務部員は、業務にたずさわるか否かを問わず、「酸素欠乏」「有機溶剤危険」に関する社内講習を受講することとした。社内講習の講師を養成するため、数名を指名して「酸素欠乏危険作業」に関するインストラクター要請講座を受講させる。

 

定常作業には作業マニュアルがあるが、予想されない事態発生に備え、誤った行動をとることを未然に防ぐため、どのような事態でも「行なってはならない事」「禁止事項」をリストアップし明文化する。酸素欠乏、有機溶剤に関する教育とともに、「行なってはならない事」「禁止事項」も新人教育の必須事項とし、定期的に教育し記録を行う。

 

また、手順に定められていない非定常作業が避けられない場合は、事業所長、関係者が話し合い、作業の進め方や危険評価を行なった上で手順のドラフトを作成し、事業所を統括するものの承認を得ることとする。この場合、事業所長に裁量権はなく、「統括責任者の承認がない限り作業手順としては認められないこと」を明文化し、周知徹底する。このほか、運転安全マネジメントに規定された「事故など情報報告手順書」に沿って迅速・正確に顧客、社内関係部署に報告・連絡することを徹底する。