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昭和電工、SiCエピウェハー6インチ品の生産増強

2014年9月24日 (水)

荷主昭和電工は22日、パワー半導体材料の炭化ケイ素(SiC)エピタキシャルウェハー(エピウェハー)の6インチ(150ミリ)品の生産能力を月産400枚から1100枚に増強した、と発表した。

これにより、同社の月産能力は4インチ(100ミリ)換算で6割増の2500枚に拡大した。また、高性能デバイスに対応し、低欠陥化を進めて均一性を向上させた新グレード製品の出荷を10月から開始する。

これまで、同社は3インチ(76.2ミリ)品、4インチ品、6インチ品のSiCエピウェハーを製造・販売してきたが、特にデバイスの生産効率が高い大口径6インチ品の供給を拡大するため、全サイズに対応可能なCVD装置を増設。従来装置に比べてエピの生産効率性が30%高い。

将来の市場拡大が期待される自動車、発送電、高速鉄道向けのモジュールでは、大電流容量が求められており、エピウェハーから生産されるSiCチップの大型化に伴うチップ生産時の歩留まり悪化を防ぐため、同社ではエピウェハーの表面欠陥を低減させた新グレード品を10月から販売。これらの用途向けの大型チップの収率(歩留まり)を従来品に比べて10%以上向上させる。SiCパワー半導体の市場規模は2020年に300億円規模に拡大するとみられている。