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ロボット大賞、物流関連2作品が優秀賞受賞

2014年10月10日 (金)
▲自働化コンテナターミナルシステム

▲自働化コンテナターミナルシステム

サービス・商品経済産業省は10日、将来の市場創出への貢献度や期待度が最も高いロボットを表彰する「第6回ロボット大賞」の受賞ロボットを発表した。

5月中旬から7月下旬までに寄せられた86件の応募の中から、審査特別委員会、審査・運営委員会の審査を経てロボット大賞(経済産業大臣賞)、最優秀中小・ベンチャー企業賞(中小企業庁長官賞)、日本機械工業連合会会長賞、審査員特別賞、優秀賞を決定した。

大賞は、富士機械製造の「モジュール型高速多機能装着機NXTⅢ」で、高精度・高速の電子部品実装機として、1時間に3万5000個以上の小型電子部品実装が可能で、世界シェアも30%以上を占めるなど、高い生産技術力を世界に示した実績が評価された。

モジュール型高速多機能装着機NXTⅢはモジュール方式を採用し、設備が稼働状態にありながらも、部品サイズに応じてヘッド(電子部品を装着する先端部)を交換可能な電子部品実装機。カメラ画像と画像処理による自動校正技術などにより、システム全体として高い精度を実現している。

▲医薬品物流センター高度化ロボットシステム

▲医薬品物流センター高度化ロボットシステム

物流業務に関連するロボットでは、公共・特殊環境部門「優秀賞」に豊田自動織機など3社による「自働化コンテナターミナルシステム」、ロボットビジネス・社会実装部門「優秀賞」に東邦薬品など4社による「医薬品物流センター高度化ロボットシステム」が選ばれた。

自働化コンテナターミナルシステムは、豊田自動織機、飛島コンテナ埠頭、三菱重工マシナリーテクノロジーが開発。走行経路・運行計画を自律的に判断して走行するコンテナ搬送AGV(無人搬送車)を中核に、遠隔自動化ヤードクレーン、コンテナクレーンなどを組み合わせた大規模システム。

唯一の自働化コンテナターミナルとして名古屋港で実際に稼働している実績に加え、港湾システムとしての国内外への展開も期待されることが評価された。

また、東邦薬品、NEC、ダイフク、安川電機の4社による医薬品物流センター高度化ロボットシステム」は、生産性が50%向上するなど、ロボット導入によって物流サービスでのイノベーションを達成し、ロボットの社会実装の好例として評価された。

医薬品卸事業で入荷から出荷まで自動化した物流センターを実現したもので、20台のロボットを導入し、ケース品の85%、ピース品の63%をカバーしている。

15日10時45分から、東京ビッグサイト(東京都江東区)で東3ホールメインステージで表彰式を行う。17日までの3日間、受賞ロボットを展示し、一般公開する(入場無料、開会時間10-17時)。

また15日13時30分から、受賞者によるプレゼンテーションを実施する。表彰式、受賞ロボットの展示は、「ジャパンロボットウィーク2014」の一環として実施する。