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太平洋セメント、被災地域にセメント輸送タンカー入港

2011年4月19日 (火)

ロジスティクス太平洋セメントは18日、東日本大震災の発生以降、入港できなかった塩釜東サービスステーション(SS、宮城県塩竈市)に、セメント輸送タンカーが入港すると発表した。

 

塩釜東SSは、東北地方太平洋沿岸地域で被災したサービスステーション中で最初の復旧施設で、セメント輸送タンカーの受け入れは震災後初。入港は20日午前11時の予定で、「第二龍王丸」が船体に「がんばろう東北まちの復興を願って」と応援メッセージを掲げる。船荷はセメント1000トン。

 

同社は、東北地方に14か所のSSを展開しているが、このうち太平洋沿岸地域の八戸東、八戸西(青森県)、塩釜東、塩釜西、仙台(宮城県)、相馬、小名浜北、小名浜南(福島県)の8か所が被災した。

 

既に8か所すべてのSSに設備診断チームを派遣し、被災状況の把握に努めるとともに、復旧作業に着手している。SS網が完全に復旧するまでの期間は、酒田南(山形県)、会津(福島県)、矢板(栃木県)などのSSから応援出荷することで、被災地にセメントを供給する。

 

塩釜東、塩釜西の両SSは、主に地盤改良用のセメント(ジオセット)の出荷拠点として営業してきたが、両SSは被災状況が比較的軽微であったことから、一部機能を活用して既にジオセットの出荷を再開している。

 

また、主力の大船渡工場(岩手県)では、2基あるキルン(焼成窯)のうち1基が津波により浸水したものの、1基は直接の津波被害は免れた。しかし、原燃料の供給設備や出荷設備などの被害、設備を稼動するための電力供給も絶たれており、依然として操業を停止している。

 

同社は早期の稼動を目指して場内の瓦礫の撤去を進めるとともに、現地へ調査チームを派遣し、被災設備の点検調査、復旧作業を開始している。