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日通・10年度引越、ピーク期に震災直撃、マイナスに

2011年4月22日 (金)

調査・データ日本通運が21日に公表した2010年度の同社引越し取扱実績によると、件数は47万7500件で前年に比べて0.1%減少にとどまったものの、売上高は575億4200万円で2.3%の減少となった。引越件数のうち、単身パックは15万1000件を占めたが、前年比で6.0%減少した。

 

10年度は6月に市場動向に合わせて「単身パックX」を投入するなどの営業施策を展開する一方、タレントの上戸彩さんをメインキャラクターとして起用し、2回の「引越し見積りキャンペーン」を実施するなど、プロモーションを強化することで引越しの拡販に取り組んだ。

 

しかし、東日本大震災の発生に伴い、同社の引越業務は大きな打撃を被り、被災エリア発着の引越停止という直接的な影響にとどまらず、法人の顧客の人事凍結、燃料不足、計画停電などにより、同社が得意としてきた広域引越、法人引越、事務所移転の多くが延期、保留となった。

 

この影響により、2月までの下期実績累計は件数で7.3%、売上高が5.7%と前同実績を上回っていたが、引越しの最商戦期である3月の取扱いが大幅減となった。

 

11年度は、東日本大震災の影響で延期となった引越しの取扱いに全力を挙げるとともに、復興へ向けて被災エリアでの引越関連業務に対し可能な支援を行い、「急ピッチで営業拡大や業務効率化へ向けた改善諸施策に取り組んでいく」としている。

 

11年度の目標売上高は650億円(13.0%増)、このうち単身パックで17万7000件(17.0%増)と設定した。