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東レハイブリッドコード、アジア・インドで製販体制構築

2015年3月12日 (木)

荷主東レハイブリッドコード(愛知県西尾市)は11日、今年度からアジア・インド地域でグローバル生産・販売体制を構築して海外事業展開をスタートすると発表した。

第1ステップとして、東レグループの海外製造会社とアジア・インドの有力メーカーを生産拠点とし、4月にタイのグループ海外商事会社TITH社にハイブリッドコード部を設置、10月から日系企業の海外工場を中心に、タイヤ用繊維補強材、自動車ホース・ベルト用繊維補強材など高機能産業用繊維補強材の販売活動を開始する。

次の段階としては、2年以内をメドにアセアン地域にベルト用繊維基材などの製造子会社を設立し、商品の拡充を図る計画。

アジア・インド地域の自動車生産台数の増加により、同地域でのタイヤコード・産業用コード需要量が年率4-5%増加するとみられており、同社は顧客企業のグローバル調達対応、生産拠点のBCP対応に取り組む。

タイヤコードは、同社の要素技術・生産技術をライセンスするなどアライアンスを締結したアジア・インドの有力タイヤコードメーカーを生産拠点とし、産業用コードは東レグループとして国内外一貫した生産販売の拡充を図るため、東レ本体、タイの東レグループ海外製造会社ラッキーテックス社と3社で連携をとり、ラッキーテックス社でコード生産設備の増設を進めながら生産を行う。販売先は、日系の顧客を主体としたアッパーミドルの市場をターゲットとする。

アジア市場規模はタイヤコードで年間17万トン、産業用コードで1万トンの合わせて18万トンで、同社は国内外合わせて、2018年度に1万6000トン(2014年度対比40%増)、20年度には2万トン(75%増)を計画している。

タイヤコード用ポリエステル原糸は、原則過去東レが製糸技術をライセンスしたアジア・インド地域の有力原糸製造会社品を使用し、産業用コード原糸は、東レ原糸活用を主軸に一部海外ライセンス先からの供給も受けることにしている。

日本とアセアン地域の2拠点(タイヤコードは3拠点)に生産基地を保有することになり、顧客企業へのグローバル供給体制を確立する。