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東京都、いすゞの道路運送車両法違反を通報、知事「企業犯罪だ」

2011年6月3日 (金)

行政・団体該当車両の調査結果東京都は3日、都環境科学研究所の調査により、いすゞ自動車の4トントラック「フォワード」に排出ガス低減性能の無効化機能が発見されたと発表した。石原慎太郎都知事は会見で、「企業の犯罪。規制のがれのいんちき」だと強く非難した。

 

排出ガス規制の適合試験では正常だったが、実走行時などにはNOx(窒素酸化物)の排出量が3倍以上となることを確認したとして、都は国土交通省に対し、いすゞ自動車を道路運送車両法違反で通報した。

 

また、いすゞ自動車に対してリコールなどユーザーへの速やかな措置を求めるとともに、国に対して排出ガス規制では明文化されていない無効化機能の禁止規定の整備を行うよう要請。併せて都環境確保条例第35条の低公害・低燃費車の規定を整備し、無効化機能が付加された自動車の除外を規定する方針。

 

都の動きを受けて、いすゞ自動車は同日、国交省にリコールを届け出るとともに、対象車両のユーザーに対して販売会社からダイレクトメールや直接訪問により連絡を行い、無償修理を受けるよう呼び掛けている。対象車両は2010年6月17日以降に製造したフォワード885台。

 

無効化機能は、自動車の排出ガス規制に適合させるために動作する排出ガス低減装置・機構を走行時に無効化する機能で、搭載車両の排出ガスは規制適合レベルに比べて「著しく悪化」する。欧米では自動車メーカー側の意図に係わらず、反社会的行為として、自動車排出ガス規制に禁止規定が明文化されている。

 

■いすゞ自動車の改善対策は下記URLを参照。
http://www.isuzu.co.jp/recall/l117500.html

 

■石原慎太郎都知事の会見(動画)
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/ASX/m20110603.ASX