調査・データゼポ(米国ミネアポリス)が13日に発表した6月のアジア発米国向け海上コンテナ輸送実績によると、アジア主要10か国・地域発の輸送量は前月の2.4%増(122万TEU)に対して6.4%増の131万TEUと、単月で過去最高を記録した。
米国向け世界合計は、中米発(シェア9.5%)が7.9%の減少となったものの、欧州発(シェア14.8%)、カナダ発(シェア2.8%)、南米発(シェア3.3%)がそれぞれ9.1%、6.8%、6%増と、アジア発6%増と合わせて5%増の198万TEUとなった。
1-6月累計の前期比も、アジア発は4%増、世界発は3.6%増。アジア発の6割を占める中国発は前月の1.7%増に対して6.3%増となったが、1-6月累計では2.3%増でアジア発全体の4%増を下回った。
2位の韓国は単月累計それぞれ8.2%、8.8%%増で、3位の台湾は5か月連続プラスで4.4%増、累計も1.9%増となった。4位の香港は3か月連続マイナスで3.7%減、累計も12.3%減。5位の11か月連続プラスのシンガポールは単月、累計それぞれ42.5%、43%増だった。
7位のベトナムも単月、累計それぞれ26.8%、34.7%増。8位のインドは38.4%増で連続23か月のプラスを更新、累計でも33.4%増と好調。9位のタイは5か月連続プラスで17.2%増、累計でも8.4%増だった。10位のマレーシアは34.6%減で5か月連続のマイナス、累計でも17.9%減だった。
6位の日本発(直航分)は4か月連続のマイナスで16.6%減、累計も10%減だったが、3月以降拡大傾向の釜山トランシップ分は26.4%増、累計で22%増と対称的な結果となった。
日本発直航分の米国港別の動きは6月分全体量が前年比16.6%減の中で、ロサンゼルスとタコマの増加が目立ち、それぞれ29.2%13.9%増、2港でシェア82.7%、オークランド、エバレットを加えると西岸向けのシェアが87.2%となった。
1-6月累計では、ロスアンゼルス、タコマ、エバレット向けがそれぞれ42.4%、12.4%、41.7%増で、サバンナ向けが20.4%増だったものの、それ以外のシアトル、ロングビーチと東岸主要港向けはいずれも前年1-6月を大きく下回った。
また、日本発直航分の船社別シェアの変化を1-6月累計でみると、上位の邦船3社の順位は変わらないが、日本向け寄港を中止したマースクラインの順位が前年の5位から13位に変わったほか、8位だったウエストウッド、10位だったエバーグリーン・ラインがそれぞれ4位と8位に、6位だったOOCLが5位に上がり、4位だったAPLが6位となった。
一方、日本発直航分を含むアジア10か国・地域発の1-6月累計の船社別シェアの変化をみると、前年1位だったマースクラインが14.1%減で、15.5%増のエバーグリーラインと入れ替わり2位となり、5位だったCMDUが22.5%増で3位に、3位だった韓進海運は1.1%増で4位に、6位・7位だったCOSUとMSCUはそれぞれ7%、6.4%増で5位、6位に上がった。
邦船三社では、8位だった川崎汽船が11.8%増、13位だった日本郵船は1.5%増、12位の商船三井は0.5%減で、それぞれ7位、12位、13位だった。