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富士経済調べ

食品流通チャネル、新制度免税店が一気に拡大

2015年7月15日 (水)

調査・データ富士経済は14日、国内主要流通チャネル別の食品市場の調査結果を発表した。スーパーマーケット(SM)市場の2015年見込みは、店舗数の増加や中食・惣菜がけん引し、2014年比0.8%増の14兆2920億円に拡大。外国人旅行者の増加で注目される新制度適用免税品店は、制度改正で消耗品も免税対象となったことを受け、11.6倍の174億円に増加する見通し。

調査は小売店チャネル17とダイレクトチャネル7の24チャネルを分析したもので、食品18カテゴリー60品目の市場規模推移やカテゴリー・品目別販売動向などを調べた。

小売店チャネルは全国8エリア別の市場規模や参入企業シェアを調査し、オムニチャネル化や機能性表示食品への取り組み、流通企業の再編など食品流通業界を取り巻く環境も分析した。

国内食品流通市場(24チャネル、小売りベース)は15年に36兆8221億円(前年比1.5%増)へ拡大すると予測。小売店チャネルで最大規模のSM市場は、成熟ながら主に都市部に出店を加速させるなど、微増を続けている。

CVS市場は店舗数が大幅に増加しているほか、商品面ではカウンターコーヒーの好調、中食・惣菜カテゴリーの強化で今後も拡大する見込み。

根強い節約志向を背景としてSMを中心に低価格帯商品が支持される一方、高級スーパーや総合・輸入雑貨店・ワインショップのようにほかの業態では手に入りにくい独自性を持った商品を取り扱うチャネルも拡大している。

GMSはSMなど他チャネルへ顧客がシフトしており、不採算店舗の閉店も目立つなど縮小している。

ダイレクトチャネルではインターネット通販市場がインターネット利用者数の増加に伴い急成長しており、今後も順調に拡大。カタログ通販はサービスの向上によりオフィス向けの顧客数が増加しているが、家庭向けはインターネット通販へのシフトが加速していることから減少していくとみられる。

また、自動販売機は消費者の節約志向を背景に量販店やCVSとの競合激化から縮小が続くと予測した。

■SM、上位企業で既存店好調

2014年14兆1850億円
2015年見込14兆2920億円
2014年比100.8%
SM市場は、「まいばすけっと」を筆頭に都市型小型SMの出店が加速しており、14年は店舗数の増加に加え、上位企業の多くで既存店が好調だった。また畜産品など生鮮品の相場高の影響による値上げが売上げを押し上げたほか、中食・惣菜需要の高まりも寄与した。15年も前年に続いて店舗数の増加や中食・惣菜が好調で微増が見込まれる。

■CVS、地域の嗜好に合わせた商品開発活発

2014年6兆3545億円
2015年見込6兆5970億円
2014年比103.8%
利用者のニーズに変化がみられ、自宅から近いCVSで買い物を済ませる高齢者や主婦などユーザーの裾野が広がっていることから、各社ともに幅広いターゲットの取り込みに注力。14年はセブン-イレブンを中心にカウンターコーヒーが好調だったほか、簡便性の高いチルド惣菜など各社のPBが伸長し、上位企業の店舗数も増加したことで市場が拡大した。

15年はカウンターまわりの商品強化としてドーナツの導入が主要チェーンで相次いでいるほか、地域の嗜好に合わせた商品開発が積極的に行われており、続伸が見込まれる。

■ドラッグストア、健康訴求食品で優位性確立できるか注目

2014年1兆931億円
2015年見込1兆1752億円
2014年比107.5%
ドラッグストア市場は、ドライ商品主体の特売や低価格訴求による需要喚起と店舗数の増加に伴い拡大を続けてきた。近年はドライ商品だけではなく日配品、弁当・惣菜など取扱品目が増えていることも市場拡大要因となっている。また健康専門のチャネルとして調剤併設店舗を強化する動きもあり、新機能性表示商品の登場など健康訴求の食品で優位性を確立できるかどうかが注目される。

■新制度適用免税品店、制度改正で一気に拡大

2014年15億円
2015年見込174億円
2014年比11.6倍
14年10月に制度が改正され、家電製品やかばん・靴、宝飾品・時計などの一般物品に限らず食料品や飲料、化粧品といった消耗品も対象となったことで利用者が増え、免税店が一気に増加している。

制度改正以前はかばんやブランド品、家電製品などを販売する店舗が中心だったが、改正後は土産物店やドラッグストア、GMS、SM、CVSなども対象となり、一気に広がった。

チェーン展開している企業も多いことから、今後さらに店舗数が増加するとみられる。20年の東京五輪に向けて訪日外国人旅行者数の増加が予想されることから市場拡大が期待されている。