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三菱重工、長崎の防衛・宇宙・火力発電関連工場を再編

2015年7月23日 (木)

拠点・施設三菱重工業と三菱日立パワーシステムは23日、それぞれ長崎造船所、長崎工場を再編すると発表した。防衛・宇宙、火力発電設備に関連する製品ごとに製造場所を集約して生産性向上を図る。

これにより、技術やコスト、効率の面で国際競争力を強化していく狙いで、2017年度末に再編を完了する計画。

三菱重工の長崎造船所は、防衛省、宇宙航空研究開発機構(JAXA)向け特殊機械事業を集約し、製造基盤を強化するとともに、厳格な情報保全体制を構築する。

具体的には、機械加工と艦船搭載機器の組立試験を中心とする幸町工場の全事業を諫早工場に移転させることで、防衛省向け水中機器と艦船搭載機器、JAXA向け宇宙機器の製造を集約。併せて、工場(飽の浦地区)の管理・設計部門も諫早工場に移転させる。

一方、三菱日立パワーシステムの長崎工場は、飽の浦地区、香焼地区、幸町地区に分散する蒸気タービン製造部門とボイラー製造部門の機能を、それぞれ一つの場所に集約することにより、工場運営のスピード化・効率化を推進する。

蒸気タービン製造部門を集約する飽の浦地区では、蒸気タービン加工・組立ラインを再配置するとともに、舶用ディーゼルエンジン用過給機「MET過給機」の生産性向上に取り組む。また、ボイラー製造部門を集約する香焼地区では、IGCC(石炭ガス化複合発電)ガス化炉の一貫生産体制などを整備する。

三菱重工と三菱日立パワーシステムは、全面移転完了後の幸町工場・幸町地区の活用検討を含め、長崎造船所・長崎工場でさらなる事業の効率化を図る考え。