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物流短観、4-6月の国内出荷、全業種でマイナス

2011年7月26日 (火)

ロジスティクス日通総合研究所は25日、6月度の企業物流短期動向調査結果(物流短観)を公表した。

 

調査結果によると、国内向け4-6月度の出荷動向(見込み)は、業種別荷動き指数が、全業種でマイナスを示し、食料品・飲料など3業種を除いて2ケタのマイナスとなった。7-9月見通しでは、全15業種中11業種がマイナスとなるが、過半数の業種で改善の動きがみられる。中でも、精密機械、輸送用機械が50ポイント前後の大幅な上昇となり、精密機械はプラスに反転する見通し。

 

輸送機関利用の動向は、4-6月実績(見込み)の輸送機関別利用動向指数が、全輸送機関で前期(1-3月)実績よりも10ポイント以上の大幅な悪化を示し、全輸送機関で2ケタのマイナスとなった。7-9月見通しは、すべての輸送機関で引き続きマイナスを示すものの、改善の動きがみられる。ただし、各輸送機関とも、「増加」との回答割合が前期(4-6月)実績との比較でほとんど増加していないことから、まだ力強い回復には至っていない。

 

輸出入貨物量の動向は、4-6月実績(見込み)の荷動き指数が、外貿コンテナの輸出・輸入、国際航空の輸出・輸入とも前期(1-3月)実績から低下し、すべての輸送機関でマイナスとなった。7-9月見通しは、外貿コンテナの輸入ではプラスに反転し、輸出でもゼロ水準まで戻す。一方、国際航空については、輸出・輸入とも改善の動きがみられるものの、引き続きマイナスが見込まれる。この結果、外貿コンテナでは荷動きは回復に向かう一方、国際航空では荷動きの減退が続くものとみられる。

 

在庫量と営業倉庫利用の動向は、4-6月実績(見込み)の在庫量と営業倉庫保管量ですべての動向指数がマイナスとなったものの、前期(1-3月)実績との比較では改善がみられた。7-9月見通しについては、いずれの動向指数も僅かながら低下が見込まれる。一部業種では、東日本大震災からの復旧・復興需要への期待から在庫を積み増したが、発生の遅れを受けて生産調整が行われている。こうした背景もあり、再び在庫圧縮、営業倉庫保管量の削減の方向に向かう見通し。

 

運賃・料金動向は、4-6月実績(見込み)の動向指数で、鉄道コンテナ、倉庫保管料がマイナス、特別積合せトラックはゼロ水準、その他の機関ではプラスとなった。7-9月見通しは、鉄道コンテナが横ばいで推移して唯一マイナスとなり、倉庫保管料でもゼロ水準にとどまる一方、その他の機関ではプラスを示す。この結果、鉄道コンテナ以外の輸送機関では、運賃水準は総じて緩やかな上昇方向に向かう見込み。

 

物流コスト割合の動向は、4-6月実績(見込み)の動向指数が、全15業種中12業種でプラス、3業種でマイナスとなり、業種全体では+9と、前期(1-3月)実績からは6ポイントの上昇となった。7-9月見通しでは、大きな動きはみられず、業種全体の動向指数は横ばいで推移する見込み。この結果、物流コスト割合は上昇が続く。

 

国内向け出荷量の荷動き指数は、4-6月実績(見込み)で、東日本大震災の影響を受けて前期(1-3月)実績より24ポイント低下し、△21と6期ぶりにマイナスに転じた。7-9月見通しでは△10と引き続き水面下で推移するが、改善に向けた動きがみられる。

 

7-9月見通しの輸送機関別利用動向指数は、全輸送機関でマイナスを示すものの、前期(4-6月)実績からは改善の動きがみられる。ただし、まだ力強い回復には至っていない。

 

7-9月見通しの輸出入貨物量の荷動き指数は、外貿コンテナの輸入ではプラスに反転、輸出でもゼロ水準に戻し、荷動きは回復に向かう。一方、国際航空では、輸出・輸入とも改善の動きはみられるものの、引き続きマイナスが見込まれ、荷動きの減退が続くものとみられる。

 

■詳細は下記URLを参照。
http://www.nittsu-soken.co.jp/report/trend/file/tankan-zenbun2011-6.pdf