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メコン産業開発ビジョン、5年で域内GDP2兆円押上げ

2015年8月26日 (水)

国際経済産業省は、24日の日メコン経済大臣会合で「2016年から2020年の5年間のメコン地域の産業発展の道筋とそれを実現化するための政策の方向性」を提言した「メコン産業開発ビジョン」が採択されたことを受け、具体的な協力案件を通じてメコン地域の発展に協力していくと発表した。

メコン産業開発ビジョンでは、加盟各国が強みを持つ産業の発展に中心に力を入れる一方で、相互補完と地域一体となった持続的な発展を目指す「Specialization & Collaboration」(集中と協働)をコンセプトに掲げたほか、周辺諸国の成長を取り込み、アジアと世界のバリューチェーンの中核になる青写真を示した。

また、実現のための課題と政策の方向性について、(1)近隣国とのパートナーリングによる貿易構造、海外直接投資、ビジネス間連携の強化(2)R&D、中小企業競争力の強化を通じた高度な産業構造への足がかりの構築(3)地域のバリューチェーンを支えるインフラ・リソースの強化――を挙げ、JICA、JETRO、日本アセアンセンター、ADB、ERIAなどの関係機関と連携し、具体的な「ワーク・プログラム」として集約することを決めた。

ワーク・プログラムは16年の第8回日メコン経済大臣会合で報告され、その後の進捗も毎年の日メコン経済大臣会合で報告されることになっている。

経産省では、ビジョンの実行により、同地域で今後5年間に200億ドル(2.3兆円)、域内GDPの2%相当の押し上げを見込んでいる。