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商船三井、コンテナ船向け新風防を共同開発

2015年9月3日 (木)

ロジスティクス商船三井、コンテナ船向け新風防を共同開発商船三井は3日、日本海事協会が産学官と連携して取り組む「業界要望による共同研究」のスキームから研究支援を受け、共同でコンテナ船の風圧抵抗を低減する風防を開発し、コンテナ船「MOLマーベル」の船首部に取り付けて実際の航海でCO2の削減効果を検証すると発表した。

商船三井テクノトレード(東京都中央区)、大内海洋コンサルタント(長野県軽井沢町)、三井造船昭島研究所(東京都昭島市)、東京大学と共同で実施する。

コンテナ船の大型化に伴い、甲板上に積載するコンテナの高さが増大し、風圧抵抗も無視できない程度まで増えていることから、「費用対効果に優れた積極的対策」が求められているとして、新型風防を開発することにした。

風洞試験を通じて船首の空力形状を検討し、風防本体の重量の削減に加えて風圧抵抗の低減効果が最大限得られるよう、積載されたコンテナの最前列を囲う馬蹄形デザインを採用した。

風防は日本海事協会が定める波浪衝撃荷重に関する規則に対して十分な設計強度を持ち、風防の後方両舷側には整流用コンテナを斜めに配置することで船側面を平滑化。これらの対策により、6700TEU型コンテナ船が北太平洋航路を航海速力17ノット(時速31キロ)で航行する場合、年間平均2%のCO2削減効果を見込めるという。