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物流政策の方向性で中間とりまとめ

国交省、旅客鉄道の貨物輸送利用を検討

2015年9月28日 (月)
国交省、旅客鉄道の貨物輸送利用を検討

(出所:国土交通省)

行政・団体国土交通省は25日、今後の物流政策の基本的な方向性に関する審議で中間とりまとめを行った。深刻な人手不足に陥るおそれや、物流需要が拡大するアジアへの対応、災害リスクといった課題に対し、「潜在的輸送力を最大限に引き出す」とともに「新たな連携で課題解決力を強める」という方向性を打ち出した。

具体的な取り組み例として、低床貨車の実用化による背高海上コンテナの鉄道輸送可能区間の拡大、「ETC2.0」を活用した道路を賢く使う取り組み、大都市の活力をさらに高める円滑な物流の確保、物流施設の機能強化・災害対応力の向上、貨客混載など過疎地における持続可能な物流ネットワークの構築――を示した。

たとえば、物流施設の機能強化・災害対応力の向上に向けた取り組みでは、輸送拠点から倉庫を経て着荷主のもとへ向かう現在のフローで、手待ち時間や空車運行が生じているのに対し、輸送拠点の併設やトラック予約システムを備えて保管と輸送の一体化を図ることで、物流の生産性を高める。

また、トラックの代わりに都市鉄道などの旅客鉄道を貨物輸送に利用し、ドライバー不足への対応や定時性・スピードに優れた貨物輸送を実現する。

中間とりまとめは、社会資本整備審議会道路分科会基本政策部会と交通政策審議会交通体系分科会物流部会が4月から合同で審議してきた内容を整理して公表したもの。

■中間とりまとめ
http://www.mlit.go.jp/common/001104500.pdf