産業・一般農林水産省は、食料安定供給の一環として放出した政府備蓄米の一部で、キャンセルが相次いでいる実態を明らかにした。小泉進次郎農相は5日の記者会見で、随意契約方式で提供された備蓄米のうち、2万9000トンがキャンセルされたと説明。全体の確定数量30万トンの1割に相当する規模で、配送の遅れが一因であるとしている。
キャンセルは、小売業者向け(6月11日受付開始)と外食・中食・給食事業者向け(同20日受付開始)で計1万トン、大手・中小の米穀小売業者向けで1万9000トンに及ぶ。事業者からは「販売期限の8月末までに商品が届かない」との声が寄せられており、早場米の出回り時期と重なることで価格への影響を懸念する意見もある。
農水省は現在、事業者へのヒアリングを進めており、地域ごとの出庫状況や実需者の受け止めを把握中。小泉農相は「出庫のスピードと量が実需者の期待に追いついていない。物流現場の努力に敬意を表しつつ、今回の課題を政策改善に生かす」と述べ、対応策を速やかに講じる方針を示した。
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