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オカムラ食品が八戸に新拠点、サーモン物流の中枢に

2025年8月5日 (火)

フードオカムラ食品工業(青森県青森市)は5日、共同物流サービス(八戸市)と連携し、青森県八戸市にセミ超低温冷凍保管拠点を新たに確保すると発表した。同拠点は2027年の完成予定で、この施設を青森サーモンの保管・物流の中心拠点とする計画だ。

▲共同物流サービスが建設するセミ超低温冷凍倉庫(出所:オカムラ食品工業)

共同物流サービスが建設するセミ超低温冷凍倉庫は、マイナス30度からマイナス40度の温度帯に対応する。この温度帯の冷凍倉庫は北東北初となる。オカムラ食品工業は養殖サーモンの大部分を同倉庫に保管委託し、これまで青森県外に保管していたサーモンを県内に集約する。

同社は2月に発表した中期経営目標2030で、サーモン国内養殖量目標を30年に1万2000トンと設定した。これは25年計画値3500トンの3倍以上に相当する。養殖量の拡大に伴い、加工・冷凍保管・物流体制も現状の3倍以上の規模が必要になった。基盤整備が喫緊の課題となっていた。

新拠点では八戸港を国内外への物流拠点として活用し、モーダルシフトを促進する。同港はサーモンの発送拠点だけでなく、飼料の仕入拠点としても使用する。八戸から養殖拠点への県内物流業務量を増大させる計画だ。津軽・下北エリアの養殖・加工拠点に加え、八戸エリアでの保管・物流機能を備える。サーモンのオール青森産業化を推進する。

▲新拠点では八戸港を国内外への物流拠点として活用し、モーダルシフトを促進する

同社は青森県深浦町・今別町・むつ市脇野沢地区で青森サーモン養殖・加工産業を展開している。青森サーモンは世界遺産白神山地から流れ出すミネラル豊富な水と、日本海を北上する対馬海流が混じり合う海域で育つ。津軽海峡の激しい流れのなかで年間を通してさまざまな魚介類が水揚げされる豊かな海で育った青森サーモンは、身がしまり、脂ののりも良いのが特徴だ。

共同物流サービスは青森県八戸市を中心に9か所の物流拠点を展開する。食品・雑貨から工業機械まで多様な貨物への物流サービスを提供している。常温・冷蔵・冷凍の3温度帯に対応した拠点を有し、50年以上の物流現場で培ったノウハウと情報システムにより効率的かつ高品質な物流を実現している。

オカムラ食品工業は物流の24年問題や環境負荷といった課題解決も視野に入れ、八戸港の活用を最大化する。物流保管業務を青森県内の産業に内製化させることで、地域経済への波及効果を促進する方針だ。

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