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IDCジャパン調べ、国内SCMパッケージ0.1%減少

2011年8月18日 (木)

サービス・商品IDCジャパンは18日、国内のエンタープライズ・アプリケーション(EA)パッケージとBIツールのパッケージ市場について、2010年の実績と11-15年の予測を発表した。

 

これによると、10年の国内ERP・SCM・CRM・BIパッケージ市場規模は2945億8000万円で、成長率は2.3%だった。特に意思決定に絡んだ情報分析ニーズの高まりから、BIパッケージが成長率6.1%と大きく伸長する一方、円高に苦しむ製造業の投資回復が遅れたことから、SCMパッケージがマイナス0.1%と09年から市場を伸ばすことができなかった。

 

10年は市場競争が激しさを増す中で、顧客情報管理の見直しや営業支援システムの必要性に対する底堅い需要から、CRMパッケージ市場は成長率3.2%でと堅調に推移した。11年以降もCRMに対する企業の投資は継続していくが、SaaSの利用率が上昇するため、顧客数の増加と市場規模の増加と並列に推移しない時代に突入するとIDCでは分析している。

 

基幹システムの老朽化、グローバルオペレーションの再構築、IFRSの早期適応を機とした基幹刷新ニーズから、10年のERMパッケージ市場は成長率1.9%だった。

 

10-15年のERP・SCM・CRM・BIパッケージ市場は、年平均成長率が2.2%で推移するとIDCでは予測している。09年の歴史的な市場縮小を経て、ERP・CRM・BIパッケージ市場は10年、回復基調に転じたが、東日本大震災の影響から11年は再度市場規模が縮小するとIDCではみている。

 

10年のERP・SCM・CRM・BIパッケージ市場全ての市場でSAPがシェア首位を堅持したが、08年以降2年連続でマイナス成長となり、2位以下のベンダーとシェア差が縮まっている。