中国向け越境EC企業、平和島の物流拠点を増強

拠点・施設中国向け越境EC基盤「ワンダフルプラットフォーム」を運営する、インアゴーラ（東京都港区）は17日、日中の3企業から総額1000万ドル（12億円）を調達し、国内物流拠点を2倍に拡大するなどの事業強化に取り組むことを発表した。

ワンダフルプラットフォームは、日本の事業者と中国の消費者を直接結ぶ「BtoBtoC」の越境EC基盤で、同社の運営チームが翻訳、物流、決済、マーケティング、顧客対応などの作業を代行することで、日本の事業者は国内倉庫に商品を発送するだけで中国市場に進出できる。日本の事業者と中国人ユーザー両方のニーズに柔軟に対応できるようにするため、出店、仕入れ、独占販売それぞれの形態を採用している。

また、同プラットフォームの自社アプリ「豌豆公主」（ワンドウ）は、良質な日本製商品を最新のライフスタイル情報と併せて中国ユーザーに提供する情報発信型の越境ECサービス。2015年8月のリリースから4か月間でユーザー数80万、取扱商品数3000SKU、1日の最高注文数5000件を超えた。

今回の資金調達では、国内で大手企業と連携しながらサプライヤーと関係を深め、出店社数を拡大するとともに、物流拠点を2倍に増強する。東京・平和島にある物流センターを大幅に拡張し、設備投資を行って出荷効率を引き上げる。中国では越境ECプラットフォームのソーシャル機能の強化、新規ユーザーの獲得を進め、コンテンツ発信機能強化に向けた編集スタッフを増員する。

同社は東京・平和島に物流センター、中国では保税区内に自社運営の物流倉庫を保有しており、中国大手物流会社と連携して同国内の流通ルートを複数確保することで、素早く商品を配送する体制を整えている。

（出所：インアゴーラ）