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運輸業の短期人材時給、全業種平均上回る上昇率

12月に倉庫向け短期人材が急増、フルキャスト調べ

2016年2月18日 (木)

調査・データフルキャストホールディングスは18日、自社が扱う短期求人案件をベースとした人材動向をまとめ、クォータリーレポートとして配信する取り組みを開始した。初回のレポートでは昨年10-12月の動向を中心にまとめ、雇用期間30日以内の短期人材の稼働者数は、倉庫、製造、運輸、飲食の4業種で需要が高まった。

12月に倉庫向け短期人材が急増、フルキャスト調べ

▲月別稼働人数の推移

これらの業種では平均時給も上昇し、年間を通して12月が最も高くなった。4業種のうち、運輸は3%上昇して1087円となり、全業種平均の1051円を上回った。

年間を通じて需要の高い倉庫の稼働者数は、8月から上昇を続けて10・11月にいったん横ばいとなったものの、12月に再び大きく上昇し、11月の11万人台後半から14万人超へと3万人以上の上昇幅となった。クリスマス・正月などの年末商戦のほか、正月前の買い置き、買い替え(新調)需要により、多くの短期人材が投入されたこともあり、平均時給は10-12月にかけて上昇、12月に年間を通じたピークの995円を記録した。

運輸の稼働者数は12月にやや上昇。ピークの3月よりはわずかに少なかったが、高い需要を背景に平均時給は10月と12月に大きく上昇。12月は4業種の中で最も高い1087円をマークした。

フルキャスト調べ

16年1-3月の動向について、同社は「倉庫の稼働者数は2015年後半に非常に大きな伸びを見せており、それが16年に入りどのように変動するか、また訪日観光客のインバウンド需要の高まり、特に2月の春節などが何らかの影響を及ぼすか」といった点に着目しており、例年と異なる動きが出る可能性もあるとみている。

昨年1-3月は、倉庫、製造、コールセンター、運輸、小売・販売、引越・移転、飲食など多くの業種で上昇した。コールセンターでは塾や自宅学習教材の勧誘など、新入学に関わる案件の影響でピークが訪れた。平均時給は引越・移転、運輸が他業種を上回る大きな上昇幅となった。