国交省、冬期のトレーラ火災で注意呼び掛け

行政・団体国土交通省は30日、冬期のトレーラ火災事故を分析した結果、ブレーキ引きずりが火災に至ることが判明したとして、全日本トラック協会、地方運輸局に注意喚起の協力依頼を行ったと発表した。ユーザーに対して直接注意を呼び掛けるため、国交省は同日、ホームページに注意事項を掲載した。

ことし1月、同省にトレーラの火災情報が4件寄せられ、これらの事案を調査・分析した結果、リレー・エマージェンシー・バルブ内に水分があると、気温の下がる冬期に水分が凍結し、バルブ内のピストンが固着することによってブレーキが作動し続け、ブレーキの引きずりが発生して火災に至ることが判明した。

これを受け、日本自動車車体工業会（車工会）は同省に、ホームページへの注意喚起の掲載やチラシの配布などにより、点検整備の実施を呼び掛けると報告。

同省では、気温が低下する冬期を迎えることから、全ト協などの自動車関係団体、地方運輸局に対して注意喚起に関する協力依頼を行うとともに、広くユーザーの周知するため、ホームページで不具合に関連する注意事項を掲載したもの。

■国交省がホームページに掲載した「冬期のトレーラ火災の未然防止に関する注意事項」
1.法律に定められた点検整備を確実に実施すること。
2.冬期ではに掲げるブレーキ機器の点検整備を徹底すること。
（ア）エア・タンク内の水分の有無の点検、除去（エア・タンク内に凝水がないことの確認は法定点検項目）
（イ）エア・ドライヤの点検整備（乾燥剤やフィルターなどの定期交換など）
（ウ）リレー・エマージェンシー・バルブ内の水分の有無の点検、除去
3.その他、トレーラ製作者の整備要領などに従って点検整備を確実に実施すること。