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運管試験で集団カンニング、8月試験から監視強化

2016年7月20日 (水)

事件・事故運行管理者試験センターは20日、ことし3月6日に行われた運行管理者試験の兵庫県の試験会場で、9人に集団カンニングの疑いがあると発表した。

試験中に受験者1人がスマートフォンを使用した不正行為を行っていた事実を確認し、この受験者を失格としたが、不正行為がスマートフォンの使用によるものだったことから「集団による不正行為」を疑い、兵庫県警本部に通報。

この結果、県警本部は9人が集団で不正行為(カンニング)を行っていたと発表した。

試験センターによると、試験会場を途中退席した受験者1人が試験会場にいる受験者8人に対し、スマートフォンを使用して解答内容をメールで送信。この送信された解答内容を写すことで全員を不正に合格させるという、集団カンニング行為が行われた。

試験センターは不正行為を行った9人のうち1人をすでに失格処分としているが、今後、残る8人に対しても不正行為の事実確認がとれ次第、試験合格の取り消しを検討する。8人は全員が試験に合格しているという。

また、(1)試験時間内の途中退席の禁止(2)試験監督体制の強化(3)試験中の通信機器の取り扱いの厳格化――の3項目からなる再発防止策を策定し、8月28日に実施する「2016年度第1回試験」から適用する。

これまで運行管理者試験では途中退席を認めてきたが、試験時間内に途中退席した受験者が外部から携帯電話などの通信機器を使用して不正行為を行うことを防止するため、今後は試験時間内の途中退席を認めない。

また、試験会場内にいる受験者の通信機器を使用した不正行為を防止するため、試験監督者を増員して不正行為の監視体制を強化。これに加え、監視の目が行き届きにくい「一定規模以上の大教室」では、監視カメラを設置する。

試験中の通信機器の取り扱いについては、これまでも試験開始前に受験者に電源を切り、所定の封筒に入れて足元の鞄などにしまうよう求め、「通信機器を使用する行為」や「封筒に封入していない状態で呼び出し音を鳴らせる行為」を不正行為として失格としてきた。

今後はこれらに加え、所定の封筒に封入していない状態で通信機器を使用可能な場所に所持していたり、身に付けていたりといったことが明らかになった場合、「電源の有無にかかわりなくすべて不正行為として失格とする」ことを決めた。