話題豊田自動織機の物流機器部門は26日、国内で初めて燃料電池(FC)で動くフォークリフトの販売を今秋にも開始すると発表した。
2.5トン積の新車価格は1400万円と高額で、例えば同社の「GENEO」の2.5トン積モデルとの差額は1100万円程度となるが、同じ日に愛知県は、500万円を上限としてエンジンフォークリフトとの差額の半分を補助する制度を創設する、と「援護射撃」。
さらに、国土交通省と環境省の連携事業として価格差の半額を補助する制度と併用した場合、差額分をほぼ全額補助金で賄うことができるケースが出てくるため、実質的には通常のエンジンフォークリフトと同等の本体価格負担で導入することが可能になる。
今回販売するFCフォークリフトは、トヨタ自動車の燃料電池自動車「MIRAI」と同じ燃料電池セルを使用し、発電効率の高いフォークリフト専用FCシステムを搭載。
稼動時にCO2やNOxを排出しないほか、燃料の充てんにかかる時間もわずか3分程で完了するなど、環境性能と利便性の高さで通常のフォークリフトを寄せ付けない。また、外部給電機能を標準装備しているため、災害時に非常用電源としても活用できる。
同社はこれまで豊田合の北九州工場、関西国際空港、周南市地方卸売市場で実証実験を行い、本格的な市場投入に向けて開発を進めていた。
■燃料電池システム仕様
連続出力 | 8キロワット |
最大出力 | 32キロワット |
システム電圧 | 48V |
水素充填圧 | 35MPa |
水素搭載量 | 1.2キログラム |
水素充填時間 | 3分間 |
稼働時間 | 8時間 |
電源機能 | AC100V(1キロワット×15時間) |
■愛知県の補助金詳細
http://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/218479.pdf
■国交省・環境省の補助金詳細
http://www.levo.or.jp/fukyu/butsuryu/h28_index.html