ヤマハ発動機、浜松市都田地区の事業用地取得断念

拠点・施設ヤマハ発動機は4日、浜松市都田地区の事業用地取得を断念すると発表した。

同地区の事業用地取得は2007年11月、同社のビジネス規模が拡大し、生産のグローバル化が進むなか、部品を含めた高付加価値生産のための新たな製造拠点の建設を目的として10年度から11年度にかけ、段階的に土地の引渡しを受けることを浜松市との間で合意していた。

しかし、08年秋以降の世界同時不況の影響による経営環境の急激な変化により、同社の業績が「著しく悪化」したことから、浜松市に用地取得時期の3年間延期を申し入れていた。

アジアでの二輪車の販売増加などで連結業績は回復傾向にあるものの、先進国の二輪車の市場動向は不透明感があるとして、断念したもの。

ヤマハ発動機では2月以降も長期的なの視点で活用法を検討してきたが、先進国市場が長期的にも従来規模までの需要回復は見込めず、都田工場を活用できる生産規模が見込めない状況であることから、今回の判断に至った。