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国連WFP、ハリケーン「マシュー」の被災者支援で物資輸送

2016年10月12日 (水)
国連WFP、ハリケーン「マシュー」の被災者支援で物資輸送
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国際世界食糧計画(国連WFP)は11日、ハリケーン「マシュー」が直撃したことでこれまでに300人以上が死亡したハイチの被災者を支援するため、物資輸送や現地調査チームを派遣したと発表した。

同国やキューバ東部では大規模な洪水や土砂崩れが発生し、道路や建物が崩壊、停電や断水も発生。農作物への被害も出ており、国連人道問題調整事務所(OCHA)は「75万人が早急に人道支援を必要としている」と推定。8日には、ハイチ政府やほかの国際機関と連携し、米、豆、油など100トンの支援食糧を陸路で首都・ポルトープランスから島の南西に位置するレカイまで、さらに14トンをグランダンス県のジェレミーまで運んだ。

国連WFP、ハリケーン「マシュー」の被災者支援で物資輸送37日には、チャーターしたヘリコプターを用い、支援活動従事者や支援物資の搬送を開始。支援物資の倉庫として使用するテント6張も併せて運送中で、このうち2張はレカイとジェレミーにそれぞれ設置される。

ジェレミーにはもともと学校給食用に備蓄していた食糧があったが、その食糧の購入費を提供した支援国の承諾を受け、急きょ用途を変更し、緊急支援用として近日中に配給、9000人に1週間分の食事を提供できるようになるという。

このほか、緊急時には調理など日常生活を送ることができなくなるため、調理不要の栄養強化ビスケットが支援食糧として適しているとして、カリブ海地域で最も支援の必要性が高い地域に向け、栄養強化ビスケット30トンを空輸。キューバでも緊急支援活動の準備が進められている。

国連WFPは今後、特に妊婦や授乳中の母親、3歳未満の子供、65歳以上の高齢者など「最も弱い立場にある人々」に食糧を届けるため、現地政府主導の支援活動を後押しする。

国連WFP、ハリケーン「マシュー」の被災者支援で物資輸送2

キューバではハリケーン襲来に備え、政府の呼びかけで100万人が事前に避難していたため、現時点で死者の報告はないが、被害はバラコア、マイシ、イミアス、サン・アントニオ・デル・スールなどを含むグアンタナモ州に集中しており、農業や食糧生産が打撃を受け、歴史的な町並みで有名なバラコアの90%の住宅が崩壊した。

国連WFPでは、被災者支援として寄付を募っている。

■寄付方法の詳細
https://www.jawfp.org/oneshot?btn=NR

(画像:国連WFP提供)