ヤマト、藤沢市のスマートタウンで物流インフラ開業

ロジスティクスヤマト運輸は25日、神奈川県藤沢市の「Fujisawaサステイナブル・スマートタウン」で街全体の総合的な物流インフラとなる「ネクストデリバリースクエア」を11月1日に開業するとともに、同日付で国土交通省からこの取り組みが全国初の改正物流総合効率化法（改正物効法）の対象として認定を受けた、と発表した。

宅配各社の荷物をまとめて届ける一括配送を全国で初めて戸建て住宅街で実施するもので、2017年3月には「ICTを活用したエコでスマートな荷物の受け取り」の実現を目指す。

具体的には、これまで宅配事業者がそれぞれ配達していたタウン内の荷物をヤマト運輸が集約し、一括配達するとともに、17年3月からすべての荷物情報を一本化し、当日の配達予定情報や不在連絡を住宅ごとに設置されたスマートテレビに配信。居住者がテレビ画面からまとめて配達日時の変更や受取場所を指定できるようにする「物流のオンデマンド化」を実現する。

エリア内では台車や電動アシスト付き自転車で集配を行い、安全性に配慮。周辺地域の集配業務にも電気自動車を投入し、地域全体の環境負荷の低減に取り組む。

また、特選品の取り寄せ、ルームクリーニングなどの快適生活サポートサービス、ネクストデリバリースクエアが開催するイベント情報などを紹介する特設サイトを開設し、小田原漁港から朝獲れ鮮魚を当日中に届ける新たなサービスを提供。ほかにも、さいか屋藤沢店と連携した「デパ地下」食品の当日配達を計画している。

さらに、ヤマト運輸の社員がFujisawaSST周辺の幼稚園や小中学校に通う子供向けに、ネクストデリバリースクエア独自のプログラムとして「こども交通安全教室」や「職業体験」を実施する。

今後は、荷物を持ったセールスドライバーが「今どこにいておおよそあと何分で配達に来るのか」を確認できるシステムの構築、深夜でも無人で荷物の発送を受け付けることができる実機の導入などを検討する。

■ネクストデリバリースクエア
倉庫面積：205平方メートル
事務所：237平方メートル
構造：鉄筋コンクリート造・2階建て

（画像は出所：ヤマト運輸）

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