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田中電子工業、台湾に生産子会社を設立

2012年1月31日 (火)

拠点・施設TANAKAホールディングスは31日、ボンディングワイヤ(配線材)製造で世界トップシェアを持つ田中貴金属グループの田中電子工業(東京都千代田区)が、台湾に銅製ボンディングワイヤを製造する生産子会社を設立し、2月1日から製造を開始すると発表した。

 

台湾・桃園県中レキ市に生産拠点を設立する新会社「台湾田中電子股フン有限公司」(台湾田中電子)は、田中電子工業としては、日本、シンガポール、中国(杭州)に続く4番目の銅製ワイヤの生産拠点。銅製ワイヤの需要が急速に拡大する台湾市場で、「サブコン」(半導体組み立て工程の受託会社)など半導体メーカーとの取引を拡大し、2014年までに月間1億メートルの出荷量を目指す。

 

田中電子工業では、銅製ワイヤの需要に合わせて、これまで中国やシンガポールに生産拠点を設立してきた。台湾ではこれまで、製品販売やテクニカルサポートの機能を設置し、日本やシンガポールで製造したボンディングワイヤを台湾の顧客へ提供していた。

 

台湾で銅製ワイヤへの代替が本格的に加速していることに伴い、販路拡大が見込めると判断し、台湾田中電子を設立するもの。これにより、現地顧客に根差したスピーディーな製品の供給体制を確立できるほか、サプライチェーンへのリスク分散として、自然災害や社会インフラの障害といった非常事態に対するBCP(事業継続計画)も強化することができるとしている。

 

今後は台湾田中電子を通じて銅製ワイヤのシェア拡大を図り、2014年までには銅製ワイヤも世界トップシェアの獲得を目指す。