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ドミノ・ピザ、本物のトナカイによるデリバリー計画見送り

2016年12月1日 (木)
ドミノ・ピザ、本物のトナカイによるデリバリーを見送り
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ロジスティクスドミノ・ピザジャパンは1日、「トナカイによるピザ配達を見送る」と発表した。同社は冬の積雪に備え、「降雪デリバリー対策室」を開設してトナカイによるデリバリーを計画していたが、安全性や確実性の面で同社の基準を満たすことができなかったという。

ただし、本物のトナカイではないがデリバリー用バイクをトナカイ仕様にラッピングした「トナ改」を使用し、配達を行う。

11月に東京都心では54年ぶりとなる初雪に加えて1875年の観測開始以来初となる積雪が記録された。厳しい寒さや降雪の可能性が危惧される今冬に備え、ドミノピザは11月から降雪デリバリー対策室を開設し、冬のピザデリバリーの新たな手段としてトナカイを使用したデリバリー計画を立てていた。

通常、首都圏では小回りのきくバイクでデリバリーを行っているが、積雪時は安全なデリバリーが難しくなるため、大雪対策は長年のビジネス課題になっていた。

そこで、解決策として同社は「トナカイによる配達」を考案した。トナカイは雪道でも沈まずに進むことができるほか、特に「冬の時期にワクワク感も届けることができる」と考え、この新たなデリバリー方法を実現するため、北海道の「ドミノ・ピザデリバリー総合研究センター」で飼育員によるトレーニングを行ってきた。

しかし、実用化に向けて準備を進めていたものの、「トナカイの制御が難しい」との理由により今冬の実践投入は見送ることとした。

ドミノ・ピザ、本物のトナカイによるデリバリーを見送り2

同社は普段、注文したピザの配達状況を地図上で確認できるシステム「GPSドライバートラクター」を使用し、配達先までの道順や到着までの予定時間を顧客がマップ上でリアルタイムに追跡することができるサービスを展開しているが、トレーニングでトナカイに同じ装置を搭載したところ、道路がない場所を進んでしまったり、家の前で止まらずに通過してしまったりとしてしまうことが発覚。これにより、現在では安全性・確実性での同社基準を満たせないと判断した。

本物のトナカイは見送ったものの、「トナカイによるワクワク感を届けたい」との思いからGPSドライバートラクターでトナカイアイコンを表示し、ネット注文した顧客にトナカイの雰囲気を届けるようにする。さらに、トナ改バイクも急きょ製作。期間限定・数量限定となるが配達車両として使用する。