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昭和電工子会社がドライアイス値上げ、原料・物流費高騰に「限界」

2016年12月22日 (木)

荷主昭和電工は21日、連結子会社の昭和電工ガスプロダクツが、原料費・物流費の高騰などを理由に、液化炭酸ガスとドライアイスの販売価格を引き上げることを決定した、と発表した。

液化炭酸ガス、ドライアイスは、石油精製やアンモニア製造工程の副生ガスとして発生する炭酸ガスを原料に製造されているが、国内の石油精製・アンモニア生産の縮小により、液化炭酸ガス、ドライアイスの製造工場は全国的に閉鎖や減産などが相次いでおり、これら製品の供給が慢性的にひっ迫しているという。

昭和電工グループでは、主力の川崎工場をはじめとした各製造拠点で液化炭酸ガス、ドライアイスの製造・供給を行っているものの、需給のひっ迫などで、長距離輸送による供給を行わざるを得ず、また慢性的な供給不足を補うため、夏期最盛期以外にも輸入によりドライアイスを調達し、安定供給を維持している。

同社グループはこれまで設備改良や生産効率改善、経費削減といった合理化施策を重ねてきたが、原料費や物流費の高騰が「自助努力の限界を超えている」と判断した。一方で、さらなる製油能力の減少により、今後液化炭酸ガス、ドライアイスの需給はよりひっ迫することが予測されることから、製品の安定供給と事業の維持継続を行うため、価格を上げることとした。

2017年4月1日出荷分から現行価格の15%値上げする。

■価格改定概要
対象製品:液化炭酸ガス(ローリー、ボンベ)、ドライアイス
値上げ幅:現行価格の15%
実施時期:2017年4月1日出荷分から