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トラスコ中山、物流拠点拡充・最新ロボット導入計画明らかに

2017年3月21日 (火)

産業・一般機械工具卸大手のトラスコ中山は21日、全社在庫50万アイテムの中期経営計画目標達成に向け、東日本で物流拠点を大幅に拡充し、関東都関西の2拠点に「ロボット倉庫」などの最新物流機器を導入していく計画を明らかにした。

拠点の拡充では、埼玉県幸手市で152億4000万円を投じて敷地面積1万653坪、延床面積1万4372坪の新拠点を建設する。2018年8月の竣工を予定しており、完成後は、1拠点で中計目標の50万アイテムを在庫できるようになるという。

また、仙台市では19年の完成を目指して既存拠点を増築。延床面積を現在の3226坪から7562坪へと2倍以上に広げ、在庫数も現在の8万アイテムから40万アイテムへと5倍に増やす。

このほかにも在庫数13万アイテムの北関東、同9万アイテムの南関東の物流拠点で増築・建て替えを実施し、いずれも25万アイテムへと在庫数を引き上げる。

これらの拠点拡充と併せて、省人化、拠点の収納・出荷効率を高める取り組みとして、北関東拠点にニトリの導入で注目されたロボット倉庫(自動倉庫型ピッキングシステム)である「オートストア」を導入。大阪拠点では出荷梱包用自動化システムとして、「ゲートアソートシステム」「i-Pack」などを採用する方針だ。

現時点で固まっているのは、埼玉拠点の新設費用として154億円を投資することと、銀行から100億円の資金を借り入れることぐらいで、実際には数百億円の投資が必要になるとみられる。埼玉県の拠点以外はスケジュールなどが未確定ながら、ハード・ソフト両面で物流機能の強化をこのタイミングで打ち出したのは、顧客や配送委託先に同社が物流を最重視していく経営方針を強くアピールする狙いがあるようだ。