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UDトラックス、衝突被害軽減ブレーキ搭載の大型車発売

2012年3月12日 (月)
トラフィックアイブレーキを標準装備

トラフィックアイブレーキを標準装備

荷主UDトラックス(旧日産ディーゼル工業)は12日、大型トラック「クオン」シリーズのカーゴ系などに衝突被害軽減ブレーキ「トラフィックアイブレーキ」を標準装備し、全国一斉に発売した。国土交通省の2009年基準低排出ガス車の認定も受けている。

 

トラフィックアイブレーキは、先行車に衝突するおそれがある場合、運転者が回避操作を行うよう警報し、その上でさらに先行車との衝突が避けられないと判断された場合に自動でブレーキを作動させて自車を減速させ、衝突時の被害を軽減させる装置。今回の設定で、車両の安定性確保や事故回避をサポートするなど、予防安全性と衝突安全性の向上を図った。

 

今回発売の車両は、一昨年に発売した大型トラック「クオン」シリーズと同様に、燃料の最大噴射圧力を高圧化して燃焼効率を向上させたエンジンや幅広いギアレシオを備えたトランスミッションの採用などで燃費性能を向上し「平成27年度重量車燃費基準」を達成。

 

また、尿素SCR触媒と超高圧燃料噴射などを組み合わせたNOxとPMの低減システムを搭載し「ポスト新長期排出ガス規制」に適合させた。

 

さらに、国交省の2009年基準低排出ガス車の認定を受けており、発売車両を含む2009年基準低排出ガス車の認定を受けた同社の大型トラックと中型トラックは、2012年度税制改正での自動車取得税と自動車重量税の減免措置(新エコカー減税)の対象となることから、適用期間中の新車購入時の自動車取得税と自動車重量税が50%減税される。

 

トラフィックアイブレーキは、バンパーに備え付けたミリ波レーダーで前方車両との距離と相対速度を捉え、設定した車間距離が一定限度を割り込むと、ウォーニングランプと警報音でドライバーへ注意を促す。さらに緊急回避操作が必要な場合、警報音と弱いブレーキでドライバーへ衝突回避操作を促す。また、衝突が避けられないと判断した場合は強いブレーキを自動作動させ、衝突時の被害を軽減する。

 

トラフィックアイブレーキを標準装備するのは、カーゴCV、CD、CW、CG、CX系の長尺車と、トラクタGK系の全車。同社はトラフィックアイブレーキを装着したクオンシリーズの販売目標を、年5000台としている。

 

価格は279kW(380Ps)の車両総重量25トン、後軸エアサス仕様車両が税込で2095万5900円、302kW(410Ps)の車両総重量25トン、後軸エアサス車両が2206万8900円など。