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日立化成、香港で半導体パッケージ用配線板材料を生産

2012年3月14日 (水)

荷主日立化成工業は14日、プリント配線板用銅張積層板を製造する香港の子会社「日立ケミカルエレクトロニックマテリアルズ(香港)社」が、約10億円を投じて設備を増強し、半導体パッケージ用のプリント配線板用銅張積層板を生産すると発表した。7月からサンプル提供を開始し、量産体制を整える。

 

プリント配線板用銅張積層板は、PC向け半導体パッケージ、高速サーバーや携帯基地局向けなどのハイエンド分野に加え、自動車部品、携帯電話、サーバー向けなどのミドルレンジ分野でも需要の増加が見込まれているが、日立ケミカルエレクトロニックマテリアルズ(香港)社は昨年11月以降、主にミドルレンジ分野の需要増に対応するために日立化成製品の生産を立ち上げてきた。

 

一方、半導体パッケージ用製品を中心とするハイエンド分野は、日立化成の下館事業所(茨城県筑西市)などで製造し、需要の増加に応じて設備能力を高めたが、震災以降、顧客から生産拠点の複数化を求める声が高まっていた。

 

そこで日立ケミカルエレクトロニックマテリアルズ(香港)社が約10億円を投じて設備を増強し、低熱膨張で高弾性を備える半導体パッケージ用のプリント配線板用銅張積層板を生産することにしたもの。

 

これにより、半導体パッケージ用製品の海外生産が可能となり、事業継続計画(BCP)への対応を図るとともに、半導体パッケージ用製品の生産体制を確立することで、ミドルレンジ分野の製品の生産でも効率向上や品質向上などのシナジーを生み出していく。

 

また、多くの顧客が生産拠点を構える中国へ短期間で製品供給が可能となるため、中国市場での新規拡販を加速させる。