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手ぶら観光カウンターと物流の活用アイデアに期待

国交省、手ぶら観光補助の応募伸びず受付延長

2017年10月19日 (木)

話題国土交通省は19日、手ぶら観光カウンターの整備や機能強化を行う民間企業向けの補助事業について、募集期間を12月28日まで延長すると発表した。当初は10月末に締め切る予定だったが、応募件数が想定を下回っていることから、観光庁の訪日外国人向け環境整備施策が延長されるのに合わせ、2か月期限を延ばすこととした。

この補助事業は、手ぶら観光共通ロゴマークの認定を受けているか、これから認定される見込みのある民間事業者を対象に、手ぶら観光カウンターの整備や機能強化などに対して補助金を交付するものだが、今年度の補助決定件数はわずか6件にとどまっている。

一概に件数のみでは判断しにくく、国交省では期限延長により20-30件程度の応募を見込んでいるが、これまでのところ、国の訪日外国人観光客増加策の一環として機能しているとはいい難い状況だ。

政府は訪日外国人観光者数6000万人を目指し、国交省の手ぶら観光カウンター認定数も2015年度末時点の80件が16年度は163件と倍増。17年度は「日本の優れた物流を活用したおもてなし設備」として、さらに増やしていこうと補助事業を展開しているものの、9月29日時点の認定数は169件と、過去2年に大きく見劣りする増え方となっている。

しかも、補助金を受けた事業者の中にも、カウンター運営が採算に合わなかったなどの理由で撤退するところが出始めており、増加と減少が相まって全体の認定件数が伸びにくくなっている事情も影響しているようだ。

事業を担当する国交省物流政策課によると、これまでの認定先には宅配事業者だけでなく、手ぶら観光と宅配などを関連付けたスマートフォンアプリの開発・運営会社などもあったといい、今後も手ぶら観光カウンターと物流サービスを組み合わせたさまざまな取り組みを期待している。