ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

周辺中継拠点集約、IHI工場跡地活用

佐川急便、江東区新砂に全国網の中心拠点開設へ

2017年10月27日 (金)

拠点・施設佐川急便は27日、東京都江東区新砂に同社の全国インフラの新たな中心地として、同社と同じSGホールディングスグループのSGリアルティとIHIが4階建て・延床面積17万6000平方メートルの大型物流施設を共同開発する、と発表した。

全国に向けた輸送ネットワーク網の効率化を目指す佐川急便の中継センターと、1フロア3万平方メートルの都心近接型の賃貸倉庫で構成する計画で、IHIが工場跡地として保有する土地の一部と、SGリアルティが開発用地として取得した土地を合わせた7万4000平方メートルの土地を活用する。

周辺には佐川急便などの物流配送センターが点在していることから、完成後は既存の中継センターを集約して営業所の方面仕分けを簡素化し、都心のトラック交通量を抑えて環境負荷軽減と発送時間の短縮につなげる。

佐川急便は、新設する中継センターについて「佐川急便の全国インフラの新たな中心地、安定した輸送ネットワークの重要拠点になる」と説明し、全国ネットワークの中心的な役割を果たす拠点に位置づける考えを強調。

関東圏内の輸送網を再構築することでこれまで以上の集約効果が見込むほか、処理能力の高い搬送機器の導入との相乗効果で配送にかかる時間を短縮する。繁閑の物量波動にも対応できるスペックを備え、顧客満足度を高める。

また「折からのドライバー不足、将来的な少子高齢化は、物流事業者にとって大きな課題となっている」として、施設に導入する搬送機器や仮眠設備などの充実したアメニティ、大型中継センターの施設規模がもたらす集約効果により、構内作業の自動化・省力化や幹線輸送ドライバーの待機時間の短縮を図る。

施設は倉庫棟が4階建て、事務棟7階建てとし、倉庫棟の1・2階に佐川急便の中継センター、倉庫棟の3・4階に賃貸倉庫を配置。相乗効果のある高付加価値物流施設として運用する。

屋上緑化、壁面緑化を導入し、周辺環境への配慮、景観、環境負荷の低減に貢献。周辺の交通環境に配慮し屋上には大型車対応駐車場を300台配置する。労働環境の改善のために、長距離ドライバー用の仮眠室を、また省人化に向けて自動化された搬送機器を設置する。