荷主ライザップグループは1日、同社を含むグループ12社の物流を統合すると発表した。
同社は海外に生産拠点を持つ子会社を中心に海外生産体制を強化し、素材開発から企画・生産・販売まで一貫して行うSPA(製造小売)モデルの強化に取り組んでおり、この一環として「シェアリングサプライチェーン」と名付けた統合物流モデルを構築する。
グループ企業が同じ倉庫で商品管理を行い、配送センターの共有や共同配送を通じて物流コストを抑えながら流通量を増やす。
会社ごとに分断されていたサプライチェーンをグループ全体で統合し、コンテナ、物流センター、トラックの運用効率を高めるためにAI技術を活用。配送リードタイムを短縮し、顧客満足度の向上につなげる。
具体的には、グループ共有の物流プラットフォームを構築するため、国際物流で倉庫・コンテナを共有して積載効率を高め、国内倉庫を統合して3PL委託と在庫管理の最適化を図る。スケールメリットを活かし、グループの配送料金を統一する。
また、国際物流の効率向上を図るため、川上の海外調達から最終配送目的地への一貫輸送を構築。海外の調達先から国内倉庫を経由せずに店舗へ直送し、輸送コストを圧縮する。流通加工は海外倉庫へシフトし、国内物流の作業コストを抑える。
これらの取り組みにより、3年後の2021年3月期にグループ物流関連コストの25%以上の削減を目指す。