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JR貨物、TCCの株式を日陸へ譲渡

2017年11月29日 (水)

M&A日本貨物鉄道(JR貨物)は29日、子会社の東京液体化成品センター(TCC)の株式48%を12月1日付で日陸へ譲渡する、と発表した。譲渡額は非公表。

同社は国鉄改革の最終的な目標とされている「経営自立」に向け、2021年度までに経常利益100億円以上の達成と持続性のある経営基盤の整備に注力している。

TCCが担うケミカルタンクターミナル運営事業は、化学工業品の鉄道輸送手段がタンク貨車からISOコンテナなどに変化する中、同社施設への鉄道引込み線が廃止され、JR貨物も貨物駅構内を活用したマルチテナント型大規模物流施設などの「総合物流事業」を展開しようとしていることから、事業の相乗効果が見込みにくい状況となり、「新たな株主」を模索。

検討の結果、タンクターミナル基地については、日陸が持つケミカル物流事業のノウハウ・ネットワークを生かし、事業拡大が目指せると判断し、日陸が「支配株主となるために必要な株式」の譲渡を決めた。

JR貨物は譲渡後もTCCの議決権比率2%に相当する株式を継続保有する考え。現在の出資構成はJR貨物50%、日産化学工業19.2%、三井物産7.1%など。2017年3月期の業績は、売上高4億1700万円、経常利益は3100万円。