調査・データエヌ・ティ・ティ・ロジスコ(NTTロジスコ)は29日、物流センター改善報告会を16日と17日に開催したと発表した。
NTTロジスコグループでは、サービス品質・生産性向上のため、日頃からトヨタ生産方式の手法をベースとした「ロジスコ生産方式」による2S・改善活動や日次収支管理、 レイバーコントロールなどの徹底に取り組んでおり、2010年から年に2回活動の成果の報告会を実施している。 今回は全国の物流センターなどから選抜された18チームが参加した。
上位3チームに選ばれたうち、1位となったのは健康食品を取り扱う八尾物流センター。同センターでは、顧客にメリットのある改善提案を意識し、商品の梱包形態を工夫することでサイズダウンを図り配送コストの削減を実現。
さらに送り状を活用して封緘可能な梱包箱を制作し、資材コストも削減した結果、顧客の物流コスト削減に貢献した。多種多様な販促品の保管方法、棚の表示を見直し、経験の少ない作業者でもすぐに作業できる「見える化」された環境を整備することで、生産性と品質を向上させた。
2位は通信端末を取り扱う平和島物流センターで、取り扱いアイテム増加によるピッキング棚の増加に対応するため、試行錯誤しながらレイアウトの見直しを実施した。可動棚を活用したブロック方式のレイアウトにより、スペースを拡張することなく、最適な動線とする作業レイアウトを構築した。
各工程間の滞留に着目。滞留をなくすために真因を探り、顧客と協議しながら品質も担保できる新たな作業ルールの設定により工程間の滞留を解消し、生産性の向上を図った。
3位は自動車部品を取り扱う広島物流センターが選ばれた。出荷トレンドの変化を受けて、未稼働物品の処分を顧客へ提案するとともに、稼働率の低いマテハン設備を撤去しスペースを創出。入荷、棚入までの作業を整流化し、出荷作業と平行して入荷作業ができるレイアウトへ見直すことで、運搬、手待ちのムダを排除し、生産性を向上を図った。この施策により創出したスペースと稼動で新たな業務を受注した。
同社は、今回評価した改善手法を全社に水平展開していくとともに、トヨタ生産方式の手法をベースとした2S・改善活動を進化させ、改善活動を推進していく。