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リアライズ、トラックファンドにノンリコ導入

2018年2月1日 (木)
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話題新車・中古の大型トラックやトレーラーに投資し、運送会社にリース方式で貸し出す「トラックファンド」の運営会社、リアライズコーポレーション(東京都港区)は1月31日、同ファンド向けのノンリコースローンを金融機関と共同開発し、導入したと発表した。

ノンリコースローンは、資産の売却代金を返済原資とする、借り主の信用力に依存しない「非遡及型」のローンで、不動産、航空機、船舶などを担保にしたノンリコースローンは普及しつつあるが、トラック・トレーラーを担保とするのは国内初の事例となる。

これにより、金融機関は利用者(運送会社)の信用力に左右されず、融資を判断しやすくなる。リアライズコーポレーションでは「トラックファンドの新規性、事業将来性が評価され実現したもの」とビジネスモデルの優位性を強調している。

トラックファンドは新車・中古トラック・トレーラーなどを投資対象とするファンドで、投資家を募ってファンドを組成し、ファンドで取得した車両を運送会社にリースして徴収するリース料を源泉に、投資家へ安定的な配当を行う。今後は年間100億円程度のファンド組成を目指しているという。

この仕組みを活用することで、運送会社はトラック・トレーラーを自社で保有するのでなく、ファンドに運用・管理を委ねることになる。これにより、車両故障時や自動車税などの財務上の負担を軽減することが可能で、経営・財務体質の改善につながるケースもある。

投資家にとっては運用利回りに優れ、需給バランスの取れた商品に投資できるのがメリットとなる。トラック・トレーラーは耐用年数、出資期間の長い不動産や航空機・船舶と比べ、出資期間が3-5年と短く、為替リスクがない点も特徴。

金融機関(銀行)としては、新たな分野への貸出機会が増えるとともに、これまで投資対象として未開拓だったトラック・トレーラーを金融商品として提供できるようになる。