ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

内航主要60社、貨物船・タンカーとも増加

2018年2月16日 (金)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほど発表した、内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、昨年12月の貨物船輸送量は1920万7000トンで前年同月比5%増加、油送船(タンカー)の輸送量は1149万7000トン(キロリットル)で2%増加したことがわかった。

貨物船を輸送主要品目別に見ると、鉄鋼が需要増加のほか、秋の台風で運び切れなかった貨物の輸送が年末まであり13%増。原料は石灰石の需要はセメント需要の高まりに伴い好調で3%増。燃料は3%増、冬日が多かったため石炭火力発電所向けの輸送が見られた。

紙・パルプは9%減で、段ボール古紙などは好調だったがその他は需要の減少が見られた。雑貨は前年並み。清涼飲料水、玉葱、ガラスの輸送や年末年始のイベント部材の輸送も見られた。気温が低温となったため、衣料品の出荷も好調だった。自動車は3%増。引き続き、堅調な輸送となっている。セメントは4%増。関東や東北への旺盛な送りこみが見られた。

一方、タンカーでは、黒油が1%増。電力需要が高まった。気温が低温に推移したことや石炭火力発電所のトラブルにより輸送量が増加した。また、ハウス栽培向けのA重油の輸送も見られた。輸送量としては4月以来の前年同月比増加となった。

白油(ガソリン・灯油・軽油)は2%増。北日本や日本海側を中心に時化の影響は前年同月と比較して多く受けた一方で、厳しい寒さが続いたため、灯油需要は旺盛となった。ケミカルは3%増。引き続き需要は好調となっているが、「船腹不足が見受けられる」。高圧液化は1%増。エチレンは国内エチレン設備の高稼働を受け輸送は堅調。LPGについても厳冬による需要の高まりが見られた。

高温液体は1%増。アスファルトは大口需要家向けや製油所間転送が増加したため、全体を押し上げた。耐腐食は2%減。苛性ソーダ、硫酸が減少。前年同月の需要が高水準であったため微減となった。